ビブリオバトル 2021はぴの陣 開催記録

令和3年7月30日(金曜)「ビブリオバトル2021 はぴの陣」が開催されました。

まずは中央図書館長から、バトラーとして参戦してくれた市内の中高生3人に応援のメッセージが贈られました。

では、バトルを始めましょう!

①『ルビンの壺が割れた』 宿野かほる 作 新潮社

みなさん、ルビンの壺という絵をご存じですか? 「多義図形」といって、見方によって向かい合った二人の顔や、壺に見えたりする、不思議な絵です。この『ルビンの壺が割れた』という小説はまさしくルビンの壺を文字で表現した作品と言っても過言ではありません。

私が伝えたいこの本の最大の特徴、それは、ジャンル分けができない、というところです。万華鏡のように、読む人によって感想ががらっと変わってしまうのです。友達、あるいは家族と話し合うことで、自分の意見と他人の意見が混ざり合い、自分のこの本に対する考えがまとまります。この本の、ルビンの壺を覗くことによって、みなさんの世界が少しでも広がったら光栄だと思います。

はぴの陣 バトラー1人目の写真

②『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』  燦々SUN 作 KADOKAWA

はぴの陣 バトラー2人目の写真

この本はとにかくイラストが超~~~最高で、イラストだけで牛丼5杯はいけそうです。

ロシア人とのハーフで学年二大美姫(びじょ)の一人アーリャが隣の席の劣等生久世(くぜ)に想いを寄せています。アーリャはその想いを伝えられないため、時々ロシア語でデレて構って貰おうとしているのですが、久世はロシア語を完璧に理解しています。その事実を知らないアーリャは毎回ロシア語でデレています。また幼馴染である周防(すおう)が久世と仲が良いため、アーリャは毎回嫉妬。二人の関係はバチバチです。

この先、アーリャがどのようにデレるのか。気になった方はぜひ読んでみてください。きっと、いや、絶対、この本のファンになると思います。

③『チョコレート工場の秘密』 ロアルド・ダール 作 評論社

世界中に配られたチョコレートの中にチケットが5枚入っていて、そのチケットを手にした5人の子どもは、不思議なお菓子が作られているチョコレート工場へ入ることができます。主人公のチャーリーは、幸運にもチケットを手に入れて工場へ足を踏み入れるのです。5人のうち、最後まで工場を見学することができた一人が体験することとは……?

なめてもなくならないあめや、チョコレートの滝で混ぜ合わされるふわふわなチョコレート・ファッジなど、おいしそうで不思議なお菓子が出てくることが、この作品の魅力です。お菓子が好きな人、愉快な話が好きな人はぜひ読んでみてください。

はぴの陣 バトラー3人目の写真

 

3人全員の発表が終了し、投票タイムに入ります。参戦者・観戦者全員が、“一番読みたくなった本”1冊に投票します。
そして、一番得票が多かった本が“チャンプ本”になります。

集計が終わったら、いよいよ結果発表です。
チャンプ本は…

 

②の『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』に決定!

チャンプ本を発表したバトラーに、中央図書館資料サービス課長からチャンプ本認定証と記念品の贈呈です。

バトラーからは喜びのコメントがありました。

はぴの陣 チャンプ本決定

 

参戦してくれた他のバトラーにも記念品がプレゼントされました。

最後は記念撮影です。

はぴの陣 記念撮影 はぴの陣 記念撮影 はぴの陣 記念撮影

こうして「ビブリオバトル2021 はぴの陣」は幕を閉じました。
観戦した方からは「とても楽しい時間でした。みなさんとても上手で感動しました」「また参加したいです!」といった感想もいただきました。

今回発表したオススメの本は、令和4年1月発行の「はぴ」55号にも掲載します。
どうぞお楽しみに。
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(記録:「はぴの陣」実行委員)