さいたま市自殺予防対策図書館キャンペーン

このページは、2010年9月7日(火)から10月3日(日)まで中央図書館でこころの健康センターとの共催で開催された「さいたま市自殺予防対策図書館キャンペーン」の記録です。
「さいたま市自殺予防対策図書館キャンペーン」は終了しております。ご注意ください。

日本は平成10年以降、12年連続して自殺者が毎年3万人を超えています。平成21年度、交通事故で24時間以内に死亡した人数は5千人以下でしたので、 実にその6倍もの人が自ら命を断っています。これは、主要7ヵ国の中で人口10万人あたりの自殺死亡率で見た場合、最も高い数値なのです。 関係者の地道な活動の結果、平成18年に「自殺対策基本法」が成立し、国をあげて自殺対策に取り組むこととなりました。自殺は個人的な問題ではなく社会的 な問題として対策に取り組むことが必要です。

 

ブックリストの目次

  1. 自殺の現状
  2. その背景を探る
  3. 遺されたものの悲しみ
  4. 自殺を予防するには
  5. ブックガイド
  6. 自殺とその背景についての図書を図書館でさがすための索引
  7. 自殺予防対策ウェブサイト

1.自殺の現状

自殺実態白書 2008

自殺実態解析プロジェクトチーム編集 自殺対策支援センターライフリンク 2008.7

日本における自殺の実態を浮き彫りにした初めての大規模調査。自殺に至る過程を明らかにする「自殺の危機経路」、自殺の地域特性や社会的要因、自死遺族の実情を分析・報告する。

強いられる死 : 自殺者三万人超の実相

斎藤貴男著 角川学芸出版 2009.4

過重労働、多重債務、倒産、いじめ、パワーハラスメントなど、社会的に強いられた死という眼で自殺の実相に迫る。

2.その背景をさぐる

いじめ自殺子どもたちの叫び

石元巌編著 大月書店 2007.4

連続するいじめ自殺の実態を分析して深層を探り、教育現場での実践と父母の活動を通していじめ自殺をどう防ぐか考える。

うつ病 : こころの病気を治す

筒井末春著 法研 1994.3 (名医の医書シリーズ)

うつと自殺

筒井末春著 集英社 2004.4 (集英社新書)

格差社会 : 何が問題なのか

橘木俊詔著 岩波書店 2006.9 (岩波新書新赤版)

家族が自殺に追い込まれるとき

鎌田慧著 講談社 2002.8 (講談社文庫)

自殺してしまった14人の悲劇をたどり、その原因と家族の苦悩、社会病理を描くルポ。

過労自殺と企業の責任

川人博著 旬報社 2006.8

群発自殺 : 流行を防ぎ、模倣を止める

高橋祥友著 中央公論社 1998.7 (中公新書)

マスメディアの自殺報道と連鎖自殺について述べる。

軽症うつ病 : 「ゆううつ」の精神病理

笠原嘉著 講談社 1996.2 (講談社現代新書)

自殺企図 : その病理と予防・管理

樋口輝彦編集.永井書店,2003.4

日本における自殺の現状を正確に把握するために疫学的な分析を行い、その背景・危険因子をもとに、自殺について解説する。世代別の解説もある。後半は予測と予防について説明し、自殺について考えられるほとんどの観点を網羅する。

自殺未遂 : 「死にたい」と「生きたい」の心理学

高橋祥友著 講談社 2004.10 (こころライブラリー)

自傷行為 : 実証的研究と治療指針

B.W.ウォルシュ著 金剛出版 2005.2

人はなぜ自殺するのか : 心理学的剖検調査から見えてくるもの

張賢徳著 勉誠出版 2006.12 (精神科医からのメッセージ)

働き盛りのうつと自殺

大原健士郎著 創元社 2001.1

もう「うつ」にはなりたくない : うつ病のファイルを開く

野村総一郎著 星和書店 1996.11

リストカット・自傷行為のことがよくわかる本 イラスト版

林直樹監修 講談社 2008.12 (健康ライブラリー)

3.遺されたものの悲しみ

お金のために死なないで : 多重債務による自死をなくす

弘中照美著 岩波書店 2008.3

多重債務による自死で母を亡くした著者は精神的に深刻なショックを追いながらやがて多重債務による自死をなくす会を立ち上げるまでになる。“お金のことで死なないでほしい。生きてほしい”と語るエッセイ。

現代のエスプリ No.455 自殺と未遂、そして遺された人たち

日下忠文編集 至文堂 2005.6

自殺、そして遺された人々

高橋祥友著 新興医学出版社 2003.8

自殺って言えなかった。

自死遺児編集委員会,あしなが育英会編 サンマーク出版 2002.11

自殺で親を亡くした遺児13人が自らの体験を綴った文集。子を持つ親には苦しくても死なないでほしい、社会には遺児の存在を知ってほしい、同じ遺児には君は決して一人ではない、と力強いメッセージが込められている。

自殺で家族を亡くして : 私たち遺族の物語

全国自死遺族総合支援センター編 三省堂 2008.9

自殺に対する社会の偏見や無理解がまだまだ根強い中、大切な人を自殺(自死)で亡くした18人の「当事者」が自殺対策を願って自身の物語を語る。

自殺で遺された人たちのサポートガイド :苦しみを分かち合う癒やしの方法

アン・スモーリン著 明石書店 2007.8

自ら逝ったあなた、遺された私 : 家族の自死と向きあう

平山正実監修 朝日新聞社 2004.11 (朝日選書)

4.自殺を予防するには

あなたの「死にたい、でも生きたい」を助けたい

高橋祥友[著] 講談社 2007.3 (講談社+α新書)

“自殺はさまざまな理由から自殺しか解決方法がないと思い込むような状態に陥った結果としての、いわば「強制された死」”と著者は言う。どのようにして自殺の予兆に気づき予防に結びつけるかを考える。

うつからの脱出 : プチ認知療法で「自信回復作戦」

下園壮太著 日本評論社 2004.5

うつ・自殺予防マニュアル : 家族・支援者のための

下園壮太著 河出書房新社 2006.1

うつを理解し自殺を防ぐためには当事者と医師だけではなく、ぜひとも周囲の理解と協力が必要である。自殺のアフターケアという作業を通じて5年間で100件以上の自殺を振り返って得られた経験と知識を家族や支援者に示す。

「会社力」がうつから救う! : 職場の「うつ対策」完全マニュアル

山口律子著 宝島社 2007.3

自殺が減ったまち 秋田県の挑戦

本橋豊著 岩波書店 2006.12

自殺率全国一の秋田県は2000年以来取り組んできた自殺予防対策の結果、自殺予防モデル町では4年間で47%も減少する効果をあげた。その取り組みを当事者が紹介する。

自殺したらあかん! : 東尋坊の“ちょっと待ておじさん”

茂幸雄著 三省堂 2008.12

自殺の名所となってしまった福井県東尋坊の地元に住む著者はそのあまりの多さに黙っておれず自らサポートセンターを立ち上げ自殺防止活動に取り組むようになった。5年間で150人余りの命を救ってきた著者の奮闘と見えてきたものを記す。

自殺する私をどうか止めて

西原由記子著 角川書店 2003.12

自殺対策白書 平成22年版

内閣府編集 印刷通販 2010.7

自殺対策白書は、平成18年に成立した自殺対策基本法第10条の規定に基づき、政府が毎年、国会に提出する年次報告書。日本における自殺の現状と政府が講じた自殺対策の実施状況、地域や民間での取り組みをまとめている。

自殺と向き合う

浅野弘毅,岡崎伸郎編 批評社 2009.5 (メンタルヘルス・ライブラリー)

自殺のサインを読みとる 改訂版

高橋祥友[著].講談社,2008.1 (講談社文庫)

自殺予防

高橋祥友著.岩波書店,2006.7 (岩波新書新赤版)

自殺防止の灯台論 : 自殺防止最前線からの構築

佐藤久男著 蜘蛛の糸 2008.3

自殺予防学

河西千秋著 新潮社 2009.6 (新潮選書)

死んではいけない : 経営者の自殺防止最前線

佐藤久男著 ゆいぽおと 2006.12

STOP!自殺 : 世界と日本の取り組み

本橋豊[ほか著] 海鳴社 2006.4

日本より低い自殺死亡率の欧米諸国が国家レベルの自殺予防対策を立てて実行に移している事例を紹介。「世界が自殺をどのように考えているか」を学んで日本での自殺予防対策に生かしたい。

青少年のための自殺予防マニュアル 新訂増補

高橋祥友編著 金剛出版 2008.1

双極性障害 : 躁うつ病への対処と治療

加藤忠史著 筑摩書房 2009.1 (ちくま新書)

中高年自殺 : その実態と予防のために

高橋祥友著 筑摩書房 2003.5 (ちくま新書)

中高年の自殺を防ぐ本

高橋祥友著 法研 2000.9

友だちに「死にたい」といわれたとき、きみにできること : 大切な人の自殺を食い止める方法

リチャード・E.ネルソン著.ゴマブックス,2007.8

自殺を正しく理解し気配に気がつけば君の大切な人の自殺を食い止めることができる。そして君ができることを知っていれば君の大切な人を救うことができる。自分にも誰かを救うことができることを確認できる一冊。

バイポーラー(双極性障害)ワークブック : 気分の変動をコントロールする方法

モニカ・ラミレツ・バスコ著.星和書店,2007.6

メイヨー・クリニックうつ病 : 全米屈指の医療機関が提供する最新情報

メイヨー・クリニック著・監訳.法研,2002.6

5.ブックガイド

うつの世界にさよならする100冊の本 : 本を読んでココロをちょっとラクにしよう

寺田真理子著,佐藤伝監修 ソフトバンククリエイティブ 2007.12

著者は読書でうつから救われた経験の持ち主。読書でうつからのリハビリを図る方法もあるのだ。本書は著者の経験をもとに、うつから助けだしてくれた本や読んでいたら助けになっただろう本を100冊紹介している。

6.自殺とその背景についての図書を図書館でさがすための索引

この索引は、このブックリストに掲載されている図書以外の同じ内容の図書をさがすときに使います。キーワードに続く番号が図書の分類番号ですので、この番号を使って図書をさがします。同じキーワードで複数の番号がある場合、内容の重きの置かれ方によって場所が分かれますのでご了承ください。

アルコール依存  368.8(社会病理)
493.15(中毒症)
いじめ  367.6(児童・青少年問題)
371.42(教育心理学)
うつ  146.8(臨床心理学)
493.76(精神医学)
格差社会 361.8(社会階層)
過労  366.99(労働問題)
498.8(労働衛生)
雇用 366.2(労働問題)
自殺  145.7(異常心理学)
368.3(社会病理)
自殺予防 368.3(社会病理)
自死遺族  368.3(社会病理)
916.2(手記)
失業 366.28(労働問題)
多重債務 338.7(消費者金融)
倒産 335.46(会社)
パワーハラスメント 336.4(人事管理)
366.3(労働者保護)
派遣社員 366.8(各種労働者)
貧困 368.2(社会病理)
メンタルヘルス   493.79(精神医学)
498.39(衛生学)
498.8(労働衛生)
ワーキングプア   361.85(労働者階級)
367.68(青少年問題)
368.2(社会病理)

7.自殺予防対策ウェブサイト

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