大宮図書館 第17回企画展「母に受けたる大きたまもの」

このページは、2023年1月7日(土曜)から2023年3月4日(土曜)まで大宮図書館で開催中の第17回企画展「母に受けたる大きたまもの」の記録です。

日時 2023年1月7日(土曜)から2023年3月4日(土曜)まで
場所 大宮図書館 3階 文学資料コーナー
内容 第17回企画展「母に受けたる大きたまもの」を開催します。
大宮ゆかりの歌人・大西民子が母について詠んだ歌の自筆資料等を展示しています。
       
種別 内 容
1 自筆原稿 「夜の音」大西民子 筆 
2 日記 夏季休暇日誌
3 写真(複製) 母・カネ
4 自筆歌集 『寂天莫地』(大西民子手作り歌集)より
掲載歌「つやゝかに母にみがゝれ紅りんご北の海辺ゆられてきぬ」
5 自筆歌集 『むろ咲きの菜種の花の』(大西民子手作り歌集)より
掲載歌「母上はいかにおはすや學び舎は金木犀(きんもくせい)のはなにほふころ」
6 写真(複製) 民子と同級生たち 奈良女子高等師範学校にて
7 自筆歌集(写真) 『むろ咲きの菜種の花の』(大西民子手作り歌集)より
掲載歌「病みがちの父を守りて老いたまふ母のすがたは(たか)くかなしき」
8 自筆歌集 『歌集 はるのワルツ』(大西民子手作り歌集)より
掲載歌「子のをらぬ家客間の箱ピアノは今日もひっそりはゝにまもられ」
9 自筆歌集 『回顧一年』(大西民子手作り歌集)より
掲載歌「宵の灯に疲れて一人うたゝねをなり給ふらむ母の恋ひしも」
10 自筆原稿 「殻とぢて(すく)める如き日のわれを不意に来し母に見せてしまひぬ」
11 自筆原稿 「耳遠き母も(ようや)く住み慣れて坂くだり買ひ物にゆくを楽しむ」
12 自筆原稿 「冬となる日々ながく病院に通ふべき母のため今宵も脚絆(きゃはん)編みつぐ」
13 自筆原稿 「集め毛糸の脚絆なれどもはきて見つつ母の眼に光る涙を見たり」
14 自筆原稿 「北の故郷に住みて死にたしと思ひいます母と知れど誰も触るることなし」
15 自筆原稿 「わが通ふ道の下草刈り呉れよ露しげき夜のまぼろしの母」
16 写真(複製) 晩年の母・カネと、妹・佐代子
17 自筆原稿 「亡き母のくちずさみゐし数へ唄古毛糸つなぐをりふしに恋ふ」
18 自筆原稿 「糖蜜を煮詰めて雪の日をこもり母ありし日のごとガラス曇らす」
19 自筆原稿 白湯(さゆ)といふ母の言葉のよみがへり冷むるを待ちてもろ手にかこむ」
20 自筆原稿 「病みあとの髪梳(かみす)きをれば口紅を塗らぬ顔いたく亡き母に似る」
21 書籍 『光たばねて』大西民子 著 1988年刊行・初版 短歌新聞社
掲載歌「喉元(のどもと)をすぎて忘るるわが(さが)は母に受けたる大きたまもの」
22 写真(複製) 晩年の民子(1992年2月29日撮影)

資料はすべて大宮図書館所蔵です。
 
 参考文献 『大西民子集―現代短歌入門』(自解100歌選)』大西民子/著 牧羊社 1986年 
      『回想の大西民子』北沢郁子/著 砂子屋書房 1997年
      『評伝 大西民子』有本倶子/著 短歌新聞社 2000年
      『まぼろしは見えなかった―大西民子随筆集―』さいたま市立大宮図書館/編 さいたま市教育委員会 2007年