北浦和図書館 さつまいもコーナー

 北浦和図書館では、北浦和で発見された「サツマイモの女王」と呼ばれる品種・紅赤(べにあか)にちなみ、「さつまいも」に関する資料を絵本から専門書まで幅広く収集したコーナーを設置しています。
 さつまいも関連の資料を紹介しているブックリスト「読むサツマイモ」「紅赤はサツマイモの女王」も配布しております。どうぞご利用ください。

さつまいもコーナーの場所

さつまいもコーナーは、北浦和図書館2階にあります。

紅赤と山田いち


 山田いち(1863~1938)は、1863年(文久3年)、足立群木崎領針ヶ谷村(1989年(明治22年)に木崎村針ヶ谷になる。現・さいたま市浦和区北浦和)で畳職の三姉妹の長女として生まれました。1898年(明治31年)、自分の畑で皮が薄紅色の「八つ房」を作っていましたが、突然変異した鮮やかな紅色のさつまいもを発見しました。食べてみると味もよく、これがのちに紅赤(金時)と名付けられました。現在では「川越イモ」としてすっかり有名になりました。
 紅赤という名前はいちの甥の吉岡三喜蔵(みきぞう)(1885~1938)がつけ、普及にも尽力しました。たちまち関東一円に普及するところとなり、「サツマイモの女王」とうたわれるようになりました。
 1931年(昭和6年)、山田いちは財団法人 富民協会から「富民賞」を贈られました。それは農業の発展に貢献した人に贈られるもので、農業関係では最高の賞でした。1938年(昭和13年)3月24日永眠。1998年(平成10年)には紅赤発見から100周年を記念し、山田いちの菩提寺である北浦和の廓信寺の入り口に紅赤発見の案内板を設置することになりました。

山田いち略年譜

1863年(文久3年) 足立群木崎領針ヶ谷村(現・さいたま市浦和区北浦和)で畳屋の子として生まれる
1898年(明治31年) 畑で栽培していたさつまいも「八つ房(やつふさ)」の中から、紅色で甘く美味しいさつまいも7株を偶然発見
1899年(明治32年) 前年に採れた紅色の芋を種芋にして栽培を始める
1900年(明治33年) 紅色のさつまいもを初めて市場に出荷、東京駒込の青物市場で飛ぶように売れる
1901年(明治34年) 種苗農家に育ったいちの甥、吉岡三喜蔵がいちから分けてもらった種芋で栽培を始める
1904年(明治37年) 吉岡三喜蔵が「紅赤」と命名、苗を全国に売り出す
1922年(大正11年) 山田いちが木崎村農会から表彰される
1931年(昭和6年) 山田いちが「富民賞」を受賞
1932年(昭和7年) 山田いちと吉岡三喜蔵が北足立郡農会から表彰される
1938年(昭和13年) 山田いち、3月24日に永眠。(享年75歳)
1998年(平成10年) 紅赤発見100周年を記念し、いちの菩提寺である北浦和の廓信寺の入り口に紅赤発見の案内板が建てられる
2009年(平成21年) さいたま市紅赤研究会発足

参考文献
『紅赤ものがたり-サツマイモの女王-』青木雅子/著 黒田祥子/え けやき書房 1990
『紅赤の100年-サツマイモの女王-』紅赤百年記念誌編集委員会/編 川越いも友の会 1997
『イラスト 紅赤いも歴史物語-伝統サツマイモ品種「紅赤」発見120年記念-』井上 浩/著 山田 英次/イラスト 川越いも友の会/川越サツマイモ商品振興会 2017
『紅赤120年の魅力-伝統サツマイモ品種「紅赤」発見120年記念誌-』山田 英次/編 井上 浩/編 橋本 亜友樹/編 川越いも友の会/川越サツマイモ商品振興会 2018

 

さいたま市紹介映像・テレビ広報番組「のびのびシティ さいたま市」

発見から120年!さいたま市の紅赤/テレビ広報番組組(平成30年11月18日)

さいたま市で発見されて今年で120年のさつまいも、紅赤。栽培が難しく収穫量が少ない紅赤を後世に伝えようとする苦労と紅赤への思いを生産農家さんに伺います。さらに、紅赤を使った商品を取り扱うお店・メニューも紹介。紅赤の情報満載でお届けします。

YouTubeで配信しています。(新しいウィンドウで開きます)

さいたまの農業~未来を担う高校生~/テレビ広報番組組(令和3年10月17日)

さいたま市内で栽培されている農作物(米・紅赤・里芋)や見沼グリーンセンターで行っているサラダホウレンソウの水耕栽培について紹介します。また、将来的に農家などを目指している「いずみ高校」の生徒たちと一緒に収穫体験をしながら、農業の魅力に迫ります。

YouTubeで配信しています。(新しいウィンドウで開きます)

関連サイト

さいたま市発祥のさつまいも「紅赤」のご紹介(さいたま市ホームページより)

【見沼グリーンセンター】紅赤栽培について(さいたま市ホームページより)

紅赤(べにあか)(さいたま市食育なびホームページより)

関連施設

廓信寺(かくしんじ)

山田、吉岡両家の菩提寺。入り口に紅赤発見の案内板があります。

所在地:〒330-0074 埼玉県さいたま市浦和区北浦和3丁目15−22

見沼グリーンセンター

見沼グリーンセンターでは、さいたま市発祥のさつまいも「紅赤(べにあか)」を試験栽培しています。

所在地:〒331-0803 埼玉県さいたま市北区見沼2丁目94

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