第2回 ビブリオバトル はぴの陣 開催記録

平成27年7月30日(木曜)「第2回 ビブリオバトル はぴの陣」が開催されました。

第2回のテーマは「ワクワクする本」。バトラー(参戦者)に応募してくれたのは、市内の中学生6人です。 それでは、バトル開始!

①『武道館』 朝井リョウ作 文藝春秋

踊ることと歌うことが大好きな主人公・愛子が、アイドルグループに入り、グループのみんなと武道館ライブを目指す小説。

主人公がどのように生きたいのか、深く考えながら一つ一つ決断していく場面が心に残ったそう。結末部分なので、と詳しい説明はしなかったので、愛子が何を決断したのか、気になるところです。

 

第2回はぴの陣 写真「アイドル好きの作者自身の思いも、たくさん込められています!」

②『夜行観覧車』 湊かなえ作 双葉文庫

第2回はぴの陣 写真「題名になった『夜行観覧車』の解釈も語ってくれました。」

高台にある高級住宅地を舞台に3つの家族の視点で描く物語。

湊さんの小説は、読み手の予想をことごとく裏切り、最後まで結末が分からないところが魅力。登場人物の心情が細かく書かれていて、この人は何を考えているのだろう、相手はどう思うのだろうなどと考えながら読むとワクワクするそうです。

③『イノセントブルー』 神永学作 集英社

主人公がある日浜辺で出会った不思議な男。人の前世が見えるというその男の周りには、悩みを抱えた人々が集まってきて…。

段々明かされていく前世の真実と冒頭の文章がラストにどういう意味をもたらすのかを考えながら読むことがワクワクポイントだと教えてくれました。

第2回はぴの陣 写真「自分の前世は見てもらいたいですか?」との質問には「ぼくは見たくないです!」

④『夢をかなえるゾウ』 水野敬也作 飛鳥新社

第2回はぴの陣 写真「お笑いが好きな人も自分を直したいという人も読んでほしい。」

関西弁を話すうさんくさいゾウの神様、ガネーシャが自分を変えたいと願う会社員の前に現れ、ごく普通のことを教えていくお話。

面白い表紙が気になって読んでみたら、最初から最後まで本当に面白かった!中でもガネーシャがお釈迦様とタッグを組んで、遊園地でお笑いを始める場面が一番だとか。

⑤『トムは真夜中の庭で』 フィリパ・ピアス作 岩波書店

夏休みをおばさんのアパートで過ごすことになったトムは、真夜中13時に突然現れた庭で少女ハティと出会う。毎晩遊ぶうちに二人の間に流れる時間が違うことに気がつき…。

どんなに時間が経っていても、アルバムが残っていなくても、心の中で友達だと思っていれば、ずっと永遠に友達なのだということが分かって、感動したそうです。

第2回はぴの陣 写真「名作好きのおじいちゃんが買ってきてくれたのが読むきっかけです。」

⑥『算盤が恋を語る話』 江戸川乱歩作 創元推理文庫

第2回はぴの陣 写真「江戸川乱歩は今年没後50年。乱歩の不思議な世界に浸ってみませんか?」

造船会社に勤める内気な男Tが恋をした相手である助手のS子に、ソロバンを使った暗号で自分の気持を伝えようとする恋の話。

S子がいつ暗号に気がつくのかワクワクしたそう。遊園地でS子を待っている時に、Tがある真実に気がつくのですが、その真実は読んでのお楽しみ。

 

6人全員の発表が終了し、投票タイムに入ります。参戦者・観戦者全員が、“一番読みたくなった本”1冊に投票します。
そして、一番得票が多かった本が“チャンプ本”になります。

集計が終わったら、いよいよ結果発表です。
チャンプ本は…

 

③の『イノセントブルー』に決定!

チャンプ本を発表したバトラーに、としょ丸からチャンプ本認定証と記念品が贈られました。

そして、参加してくれたバトラー全員に、記念品をプレゼントしました。

第2回はぴの陣 写真 第2回はぴの陣 写真

最後は、としょ丸を囲んで記念写真をパチリ。

こうして「第2回 ビブリオバトルはぴの陣」は幕を閉じました。
観戦した人からは「どの本も読みたくなりました」「引き込まれました。どの本に投票するか迷いました」といった感想もいただきました。

今回発表したオススメの本は、平成28年1月発行の「はぴ」31号にも掲載します。
どうぞお楽しみに。
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(記録:「はぴの陣」実行委員)