第6回 ビブリオバトル はぴの陣 開催記録
令和元年7月26日(金曜)「第6回 ビブリオバトル はぴの陣」が開催されました。
まずは中央図書館副館長から、今回のテーマ「冒険」についてのお話があり、バトラー(参戦者)として応募してくれた市内の中高生5人に応援のメッセージが贈られました。
では、バトルを始めましょう!
①『都会(まち)のトム&ソーヤ』 はやみねかおる 作 講談社
皆さんゲームは好きですか?ゲームの中でもRPG、それもリアルRPG を作るために冒険するのがこの物語です。主人公はどんな状況からも生還できるサバイバル能力を持つ内藤内人と、超有名会社の御曹司で夢中になると猪突猛進してしまう竜王創也。
この凸凹コンビが究極のゲームを作るため冒険する物語です。彼らのほかにも武術が得意な保育士志望のボディーガード、未来予知でナイトたちを助けてくれる女の子など、面白い登場人物がたくさん出てきます。大人が呼んでも楽しめるので是非読んでみてください。
②『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃』
リック・リオーダン 作 ほるぷ出版
アメリカの寄宿学校に通う少年パーシーは、ADHDと難読症にかかっており成績もダメダメ。しかし彼は人と神のハーフだったのです。さらわれた母親を救うため、不運に巻き込まれながらも二人の仲間とともに神に立ち向かう冒険に旅立つ物語です。
文章が普通の本と違い、パーシーが友達になったように直接こちらに話しかけるような語り口で書かれているのも面白いポイントです。ぜひ一緒に冒険してみてください。
③『リバース』 湊かなえ 作 講談社
『お前は人殺しだ』こんな告発文が大切な人のもとに届いたら、あなたはどうしますか?平凡なサラリーマン深瀬の彼女、美穂子に届いたのは深瀬が人殺しだとする告発文。美穂子に問われた深瀬は三年前のキャンプで親友が亡くなった事件について告白する。
湊かなえの登場人物の表情が想像できる表現力と、物語を創造する力で描かれるストーリーは、ミステリ好きな人にぜひ読んでもらいたい一冊です。
④『よるのばけもの』 住野よる 作 双葉社
この本はいじめられっ子だが常に不気味に笑っている少女と、そんな彼女に疑問を抱く少年が主人公です。少年は夜になると化け物に変身してしまうのですが、ある出来事から少年は少女と『夜休み』と呼ばれる時間を共に過ごすことになります。最初は嫌がっていた少年だが、だんだんと少女の弱さや笑顔の理由、そして自分自身の弱さにも気づいていく、そんな二人の成長のお話です。
最後の一文がそれまでの物語に深みを与えもう一度読み返し考えたくなる、そんな本です。
⑤『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 鴨志田一 作 KADOKAWA
ある日咲太はバニーガール姿をした先輩、麻衣と出会う。人気タレントである彼女が奇抜な格好をしているにもかかわらず、注目する人は誰もいなかった。彼女は『思春期症候群』と呼ばれる現象によって周りの人から認識されなくなる状態にあったのだ。咲太は麻衣を助けるために様々な手段を用いて解決していく。
この作品における冒険とは、成功の見込みのないことに取り組む人生を掛けた冒険だと思います。アニメや映画にもなっているので、気になった方は是非読んでみてください。
5人全員の発表が終了し、投票タイムに入ります。参戦者・観戦者全員が、“一番読みたくなった本”1冊に投票します。
そして、一番得票が多かった本が“チャンプ本”になります。
集計が終わったら、いよいよ結果発表です。
チャンプ本は…
⑤の『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』に決定!
チャンプ本を発表したバトラーに、中央図書館資料サービス課長からチャンプ本認定証と記念品の贈呈です。
バトラーからは喜びのコメントがありました
参戦してくれた他のバトラーにも記念品がプレゼントされました。
最後は、バトラー全員ととしょ丸で記念写真です。
こうして「第6回 ビブリオバトルはぴの陣」は幕を閉じました。
観戦した方からは「よく本を熟読していることが分かった」「読んでほしいという気持ちが伝わってきました」といった感想もいただきました。
今回発表したオススメの本は、令和2年1月発行の「はぴ」47号にも掲載します。
どうぞお楽しみに。
「はぴ」のバックナンバーはこちらから
(記録:「はぴの陣」実行委員)