Vol.10 法律情報をしらべる

複雑な今日の社会は法律によって規律され、わたしたちの生活も法律によって守られています。法律に関する情報の調べ方をご紹介します。

法律や規則の条文を調べる

刊行資料で調べる

「六法全書 平成21年版 1・2」 有斐閣
憲法・刑法・民法・商法・刑事訴訟法・民事訴訟法の六種の代表的な法律が「六法」。「六法」を名乗る刊行資料のうち一番収録が多いこの資料は、962件の法令を収録。多数の大改正・重要改正も収録している。
「○○六法」
ある分野の法令や規則を『金融取引小六法』『介護保険六法』『海運六法』などのように、使いやすいようにまとめたもの。「参考図書コーナー」の各分類の書架に並べています。
「現行法規総覧」 第一法規
現在効力を有する法律・規則などの全てと重要な訓令・告示などを網羅した、差し替え式の資料。100冊以上になるため、五十音索引・キーワード索引・年別索引・旧法令改廃沿革索引を用いて探す。
「官報」 国立印刷局
法案が国会の議決によって法律として制定されると、官報で国民に「公布」され、「六法」や「現行法規」にさきがけて制定された法律の全文を知ることができる。行政機関の休日を除く毎日発行、郵送により発行の翌日に届く。

インターネット・契約データベースで調べる ※以下のリンクはすべて外部サイトに接続されます

長くて難解な法律名がわからなくても、探すことができるのがインターネットの強み。ただし、すべての法令情報がインターネットで得られるわけではないので、注意も必要。

 「法令データ提供システム」(http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi)
総務省が提供するサイト。施行されている法令を法令タイトルや条文中の用語から検索でき、その法令の全文がわかる。
「日本法令索引」(http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/)
国立国会図書館の提供により、近代以降現代までの法令について、過去から現在まで、改正などの記録を調べることができる。条文は表示されない。

◎法律関連書籍の出版社が運営するサイトでもそのノウハウを生かして無料で「法令」「判例」を検索することができる。

◎中央図書館では、オンライン・データベースを使って官報や法律に関する情報を調べることができます。データベース・インターネットコーナーでご利用ください。ご利用は、1回30分間で無料です。

  • データベース「第一法規法情報総合データベース」
  • データベース「官報情報検索サービス」

法律を理解するための資料

法令や条文を読み解く

「法令読解の基礎知識」 長野秀幸著 学陽書房
法令・条文を読み解くために必要な知識、上手に読むための方法を解説。
「図解による法律用語辞典」 自由国民社
重要な法律用語を図解で説明。
「有斐閣法律用語辞典」 法令用語研究会編  有斐閣
法律に関する用語を1万3000以上収録し、簡易に解説。

法律情報の探し方

「リーガル・リサーチ」日本評論社
法律の調べものの方法、どんな情報をどのように入手すればいいかを詳しく紹介するハンドブック。

個別の法律について解説した資料は

★図書館では主題ごとにそれぞれの場所に並んでいます。場所がわからないときは、職員にお尋ねください。

法律は極めて多岐にわたり、幅広い主題の資料を備える図書館でもやはり、それぞれの法律の解説書は、労働法は「労働」の書架(ビジネスコーナー)、建築基準法は「建築」(科学技術コーナー)の書架とそれぞれの主題により資料を並べています。ホームページの資料検索画面で表示される検索結果書誌詳細画面で、所蔵場所の確認のしかたをご案内します。
館内の検索機については、検索機ごとに備えた案内をご覧下さい。

ホームページの検索結果書誌詳細画面から所蔵場所の確認のしかた

  1. 所蔵館→所蔵は「中央図書館」です。
  2. 状態「在庫」→「館内にある」状態です。
  3. 配架場所→書架にある場合は、「ビジネスコーナー」の書架です。
  4. 請求記号→325.24/コオ 書架の側板に、
    近い数字「325 商法」と表示されている
    「ビジネスコーナー 62-1」の書架を確認してください。

同じように、

のように並んでいます。
書架に見当たらないときは、職員がお探しします。お気軽にお尋ねください。

「判例」を調べる資料・インターネット情報

判例とは、裁判所が下した判決の実例のことです。同様の案件について先の判例が参考にされるため、社会や実際の裁判に大きな影響を及ぼします。そのため、法律情報を調べる際には、法令の条文とともに、判例についても十分に確認しておく必要があるといえます。

「有斐閣判例六法Professional 1・2」 有斐閣
「岩波判例基本六法」 岩波書店
どちらも、重要な判例を分野ごとに整理して解説したもの。
「重要判例解説」 有斐閣
重要判例を総覧、解説したもので毎年発行。
「○○法判例百選」シリーズ  有斐閣
「医事法判例百選」などと、各法律、各分野の重要な判例をまとめて解説したもの。それぞれの主題の書架に配架している。
「判例検索システム」(http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01) ※外部サイトに接続されます。
最高裁、高裁、下級裁判所、行政事件、労働事件、知的財産について検索することができ、全判例を統合して検索することもできる。無料のサイト。
「消費者問題の判例集」(http://www.kokusen.go.jp/hanrei/index.html) ※外部サイトに接続されます。
独立行政法人国民生活センターのサイト。消費生活や消費者問題に関して参考になる判例を専門の学者・弁護士が解説をつけて紹介している。

※このページの内容は、2009年7月現在のものです。