ビブリオバトル 2022はぴの陣 開催記録

令和4年7月29日(金曜)「ビブリオバトル 2022はぴの陣」が開催されました。

まずは中央図書館長から、バトラーとして参戦してくれた中高生4人に応援のメッセージが贈られました。

では、バトルを始めましょう!

①『優しい死神の飼い方』 知念実希人 作 光文社

皆さん、死神と聞くと、巨大な鎌を持った骸骨の姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、この本の主人公、死神のレオはふさふさの毛で覆われたかわいい犬なのです。レオは人々を未練から救うため、犬の姿を借り地上に派遣されてきました。この本の魅力は、とても愛嬌のあるレオをはじめ、様々な個性豊かなキャラクターで、読んでいて飽きません。

人は死ぬときに未練を抱えてしまうことがあります。しかし、人生の過ごし方によっては未練を生むことも、なくすこともできます。死ぬときに後悔をしないように一日一日をどのように過ごしていけばよいのか、考えを改めさせられる1冊です。

はぴの陣 バトラー1人目の写真

②『天国までの49日間』 櫻井千姫 作 スターツ出版

はぴの陣 バトラー2人目の写真

僕がこの本を紹介する上で、あらすじをあえて言いません。これからヒントで、おすすめポイントを言いますので、皆さんに予想してもらえると嬉しいです。

この本は、最初いじめという少し重いテーマから入るんですけど、ページをめくるにつれて、どんどん盛り上がっていく本なんですね。この本の帯に、感動とか涙するとかあって、この言葉がめちゃくちゃ当てはまるんですよ。良い意味で自分の中の予想を裏切る結末で、他の本では比べ物にならないくらい素晴らしい感動があります。

涙が本当にボロボロこぼれてくるので、皆さんが出した予想とこの本で答え合わせしてみたらいかがでしょうか。

③『東京すみっこごはん』 成田名璃子 作 光文社

食べることが大好きな私が紹介する『東京すみっこごはん』は、店の名前で、でも、ただの定食屋ではないんです。共同台所といって、当日集まった人がくじを引き、当たった人がレシピどおりに料理を作って、和気あいあいと一緒に食べる場所なんです。

この本は料理表現がすばらしくて、読んでいる私たちまで本当に食べているかのような感覚になります。 ほっこりするストーリーも魅力で、すみっこごはんに集まる人みんな悩みを抱えていますが、だんだんと前向きになっていくんです。最後には、なぜすみっこごはんを設立したのか、とても愛のこもった真相も明らかになります。

ぜひ皆さん、絶対おなか空くと思うので、読んでみてください。

はぴの陣 バトラー3人目の写真

④『どうか、彼女が死にますように』 喜友名トト 作 KADOKAWA

はぴの陣 バトラー4人目の写真

ちょっと不思議なタイトルの本ですけど、この本は恋愛小説なんです。

主人公の男子大学生、超陽キャの夏希は、バイト終わりに夜中の海である女性に出会います。その子がヒロインの更紗で、同じ大学で笑わない美人として有名な女性だったんです。そんな更紗に夏希は惹かれていくんですよ。夏希はどうしても更紗を笑わせたくて魔法を使うんですけど、でもやっぱり、心を開いてくれていると分かるんですけど、笑ってはくれないんです。

そんな中、更紗が突然倒れます。そこで夏希は更紗の病気を知って、それが笑ったら死ぬという病気なんですよ。そこで夏希は葛藤するんです。そこがまた面白くて、その結果がどうなのかを確かめてほしいです。

 

4人全員の発表が終了し、投票タイムに入ります。参戦者・観戦者全員が、“一番読みたくなった”1冊に投票します。
そして、一番得票が多かった本が“チャンプ本”になります。

集計が終わったら、いよいよ結果発表です。
チャンプ本は…

③の『東京すみっこごはん』に決定!

チャンプ本を発表したバトラーに、中央図書館資料サービス課長からチャンプ本認定証と記念品の贈呈です。


はぴの陣 チャンプ本決定

 

バトラーからは喜びのコメントがありました。

参戦してくれた他のバトラーにも記念品がプレゼントされました。

最後は記念撮影です。


はぴの陣 記念撮影

こうして「ビブリオバトル 2022はぴの陣」は幕を閉じました。
観戦した方からは「とても楽しかったです」「どのバトラーも、その本を推す熱い思いが伝わり、とても良かったです」との感想もいただきました。

今回発表したオススメの本は、令和4年11月発行の「はぴ」58号にも掲載します。
どうぞお楽しみに。
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(記録:「はぴの陣」実行委員)