大宮図書館 第20回企画展「くらしの想い出」

このページは、2023年11月7日(火曜)まで大宮図書館で開催中の
第20回企画展「くらしの想い出」の記録です。

日時 2023年9月7日(木曜)から2023年11月7日(火曜)まで
場所 大宮図書館 3階 文学資料コーナー
内容 本日から3階文学資料コーナーで、第20回企画展「くらしの想い出」を開催します。 昭和から平成初期を生きた大西民子の短歌には、火鉢や算盤といった昔ながらの道具も登場しています。今回の展示では、民子の歌を通して、懐かしい「くらしの想い出」をご紹介します。
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種別 内 容
1 自筆原稿 「妹の届けくれし木犀(もくせい)匂ふ部屋仮名習はむと墨をすりゆく」
2 自筆原稿 「まどゐ得よと母が持たせくれし長火鉢(ながひばち)独りとなりし部屋に位置占む」
3 書籍 『無数の耳』 大西民子 著 1966年刊行・初版 短歌研究社
 掲載歌「短かかりし(いえ)(づま)の日々よみがへり菜漬(なづ)けの石のぬめりを洗ふ」
4 自筆原稿 「金銀の(はく)の錆びたる帯重し(はさみ)の先をきかせてほどく」
5 書籍 『野分の章』 大西民子 著 1979年刊行・初版 牧羊社
 掲載歌「機械さへ悪意持つかと思ふまでテレファックスの像定まらず」
6 民子所有品  芹沢(  せりざわ)(けい)(すけ)デザインのテーブルクロス
7 自筆原稿 「校正刷りの届くを待ちて夜となりぬ手伝はむと言ふ少女と煉炭(れんたん)に寄る」
8 自筆原稿 「何時までも合はぬ算盤(そろばん)にいらちゆく西陽(にしび)をまともに受くる座席に」
9 自筆原稿 「伝言板のわが名すばやく拭き消して駅を出づれば木枯らしの町」
10 自筆原稿 「雨のなかに人を待たせて少年の指いきいきとダイヤル廻す」
11 書籍 『印度の果実』 大西民子 著 1986年刊行・初版 短歌新聞社
 掲載歌「夕焼けを遠く透かして人あらず四方ガラスの電話ボックス」
12 自筆原稿 「酔はぬ時に会はむと言ひて別れ来つたたむ羽織の裏がつめたし」
13 自筆原稿 「着くづれを直して戻り来し椅子のなぞへにたれの耳環か光る」
14 民子所有品  着物 一つ紋付羽織
15 民子所有品  着物 長着(ながぎ)
16 民子所有品  着物 羽織・長着

資料はすべて大宮図書館所蔵です。
 
 参考文献 『私の短歌入門』 山本友一/編 有斐閣 1977年
      『大西民子集-現代短歌入門(自解100歌選)-』 大西民子/著 牧羊社 1986年
      『回想の大西民子』 北沢郁子/著 砂子屋書房 1997年
      『評伝大西民子』 有本倶子/著 短歌新聞社 2000年
      『まぼろしは見えなかった-大西民子随筆集-』 大西民子/著 さいたま市立大宮図書館/編 さいたま市教育委員会 2007年
      「波濤」2003年1月号 波濤短歌会事務局
      「静岡市立芹沢銈介美術館 ホームページ」https://www.seribi.jp/serizawa.html