Train Library No.06

Train Library No.06表紙

あなたはもう読んだ?~オススメ鉄道本~

テーマは「海外の鉄道」
図書館員おすすめの3冊はこちら!

『鉄道世界遺産』 櫻井 寛/著 角川書店 2008年

タイトルの通り、本書ではユネスコの世界遺産に登録されている五つの鉄道が紹介されています。しかし、それはこの本の一部でしかありません。ユネスコ非公認の“私(著者)が考える鉄道世界遺産”の紹介に、より多くのページが割かれているのです。世界一有名な鉄道「オリエント急行」や世界最長の鉄橋「フォース橋」など、それぞれがいかに世界遺産に相応しいか、現地でのエピソードを交えて魅力たっぷりに書かれています。

『鉄道の誕生 イギリスから世界へ 』 湯沢 威/著 創元社 2014年

 鉄道の発明により、人々は多くの場所へ短時間で移動できるようになり、新しい人々や、物や文化に触れることが出来るようになりました。
 イギリスは世界で最も古く、蒸気機関車による鉄道が開通した鉄道発祥の地であるといわれています。イギリスで初めて登場した鉄道は、すぐにその機能が認められ、ヨーロッパ各地や様々な地域に、鉄道建設がはじまる原点となりました。
 本書では、世界最古の歴史を有するイギリス鉄道史の誕生から背景、経済史など様々な視点を知ることができますのでぜひご一読ください。

『図説世界史を変えた50の鉄道』 佐川 光晴/著 実業之日本社 2014年

本書では、蒸気機関車が発明されたおよそ200年前から現代の文明に多大な影響を与えた50の鉄道の路線と鉄道会社を、当時の時代背景とともに紹介しています。
 短時間で沢山の人や物を運搬できる鉄道は、単なる移動手段・輸送手段の1つというにとどまらず、戦争の局面を変えたり、時には国を統合・分割する一助となったりするなど、その時代のターニングポイントとなることも。たかが鉄道と侮ってはいけません。

世界の列車と言えば…

最初に思い浮かぶのがやはり日本が世界に誇る新幹線ではないでしょうか。(「Train Library」第3号にて紹介済み)
 では世界に目を向けてみますと、フランスのTGV・ドイツのICE、近年では中国高速鉄道が知られています。私事で恐縮ですが、今から25年前TGV(ジュネーブ~パリ間)に乗車した事があります。乗った印象としては、静かな車内環境を確保しているので乗り心地は快適でしたが、日本のように市街地を走るのとは違って、周りには何もない郊外を走るゆえ、当時世界最速(営業運転速度)と言われていたスピード感が全く味わえなかったのを記憶しております。日本の国土の狭さをつくづく実感しました。

資料案内

貸出ベスト

直近4か月(2015年2月~2015年5月)の間の鉄道コーナー貸出ベスト5を紹介します。

順位 資料名 請求記号 編著者 出版者
1 京浜東北線100年の軌跡 686.21/ミヨ 三好 好三 学研パブリッシング
2 首都圏鉄道完全ガイド 主要私鉄編 686.21/シュ   双葉社
2 2020年日本の鉄道未来予想図 686.21/ニセ   洋泉社
4 飯田線各駅停車 686.21/ミズ 水野 宏史 ネコ・パブリッシング
4 人口減少時代の鉄道論 686.21/イチ 市川 宏雄 洋泉社
4 日本の鉄道ナンバーワン&オンリーワン 686.21/イト 伊藤 博康 創元社
4 山手線に新駅ができる本当の理由 518.8/イチ 市川 宏雄 メディアファクトリー

新着資料紹介

新着資料の中から注目の1冊を紹介します。

当たり前のように使っている自動改札機。その歴史・種類・構造・機能、そして進化し続けるICカード乗車券システム等について詳しく紹介しています。著者は自動改札機を作っている会社の社長さんです。

編集後記

今年7月に東京で開催される世界高速鉄道会議で、日本とロシアを結ぶ鉄道建設の話が出る可能性があるそうです。近い将来、海外行きの鉄道切符を買える日が来るのかもしれません。楽しみですね。