Train Library No.23
~おすすめ鉄道本~
鉄道エッセイコレクション 芦原伸/著 筑摩書房 2018年
鉄道に関するエッセイを集めたアンソロジーです。個性的な作家陣による巧みな描写から、鉄道と旅を身近に感じることができます。
西村京太郎の「時刻表から謎解きを」には、ブルートレインの車掌に「この棚に死体は隠せますか?」と尋ねたエピソードも。車掌の回答が気になる方は、この本または底本(『十津川警部とたどる時刻表の旅』西村京太郎/[著],角川学芸出版,2012年)でご確認ください。
JR貨物の魅力を探る本 梅原淳/著 河出書房新社 2019年
現在の貨物列車について、コンテナ車等の貨車の種類、貨物運賃の仕組み、運転のコツからダイヤが乱れた場合の対応まで、貨物列車の秘密が満載の一冊です。
かつてさいたま市には大宮操車場があり(現在のさいたま新都心駅付近)、貨物列車の組成や入換を行っていました。当時の光景を覚えている方も多いかもしれません。この本の中でも、操車場方式から現在の高速輸送方式の変遷について触れています。貨物列車にぜひ注目してみてください。
新駅舎・旧駅舎 西崎さいき/著 イカロス出版 2019年
見慣れた古い駅舎が最近新しい駅に変わっていた、そんな経験はありませんか。JRに限っただけでも、平成以降約1000駅の駅舎が改築されているそうです。バリアフリー化されたり、駅ビルになったりと、便利になった駅が多数ある一方、利用者が減り、駅が無人化された後に駅舎が解体される例もあります。
この本には全国の駅舎の新旧の姿や、過去の駅名標等が、カラー写真で紹介されています。昔の駅舎は今見ると味わいがあり、懐かしさがあります。駅の風景とその街の歴史に、思いを馳せてみませんか。