バラのまちだより No.23
父の日にバラを贈りませんか
皆さんは父の日に何を贈りますか。お酒やネクタイなどが人気ですが、花を贈る方は少ないようです。あまり知られていませんが、アメリカではバラを贈る習慣があります。いつ頃から始まったのでしょうか。
1910年ワシントン州に住むドッド夫人が、男手ひとつで育ててくれた父親に感謝し「母の日があるのだから、父親に感謝する日も作ろう」と提唱しました。その後、1972年ニクソン大統領によって祝日に制定され、ドッド夫人が父親の墓前に白いバラを捧げたことから、父の日のシンボルは白バラになりました。1950年(昭和25年)頃から日本でも次第に行われるようになりました。
ドッド夫人がなぜバラを選んだのかは定かではありませんが、凛と咲く姿がお父さんの姿と重なったのかもしれませんね。来年の父の日はドッド夫人にならい感謝をこめてバラを贈ってみませんか。とても喜ぶと思いますよ。
参考資料
- 『日本の七十二候を楽しむ;旧暦のある暮らし』白井明大/著 東邦出版
- 『子どもに伝えたい年中行事・記念日』萌文書林編集部/編 萌文書林
- 『12ヶ月のしきたり;知れば納得!暮らしを楽しむ』新谷尚紀/監修・PHP研究所/編 PHP研究所
花が体を健康に・・・「フラワーセラピー」でセルフケア
花の癒しパワーをもらって元気ハツラツ!
「ちょっと疲れたな~」と思い立ち寄った喫茶店に、花や緑が素敵に飾られているのを見て、 気持ちが落ち着き疲れも軽減された…
といった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
このように、花が持っている「癒しの力」に着目し、効率的に心身を健康に導こうと考えられたのが「フラワーセラピー」です。これは病気を治す目的ではなく、あくまで症状を緩和させるものですが、日常生活に「薬」ではなく「花」をたくさん取り入れることで、少しでも不快な症状が解消できたらどんなに素晴らしいことでしょう。
フラワーセラピー × バラ = ???
【こんな時にはバラの花を…】
バラには次のような効果があると言われています。
・腎臓・膀胱・耳・生殖器全般に関する症状の緩和
・心身の疲労軽減 ・情緒の安定(明るい気分に)
・血液循環の促進 ・乳腺炎の予防
【どうやって行えばいいの?】
体調に合わせて選んだ花を部屋に飾るだけで、十分にその癒し効果を得ることができます。
また、バラのように飲食できるものであれば、お茶として飲む、花びらをお料理に添えて一緒に楽しむことで、視覚だけでなく嗅覚や味覚からも花の恩恵を受けることができます。
(食用に向かないものもありますのでご注意ください。)
気になる症状に、こんな花はいかが?
まずは好きなものを一品選び、花を飾るところから始めてみましょう。慣れてきたら色々な花を組み合わせることで効果も上がり、あなたのお部屋が素敵なパワースポットになること請け合いです。
【STEP1:単品で飾る】
低血圧:ガーベラ(特に赤がオススメ)
下痢・解毒・熱さまし:カーネーション
花粉症・アレルギー鼻炎:カラー
食欲異常(過食・小食):グラリオサ
疲れ目・頭痛・めまい・関節痛:菊
喘息の改善:デルフィニウム
【STEP2:2種類を組み合わせて飾る】
組み合わせることで相乗効果が期待できます♪
過労気味:バラ&レースフラワー
肝臓の調子が悪い:リンドウ&スカビオサ
高血圧:カーネーション&チューリップ、
クレマチス&ナデシコ
更年期障害:デルフィニウム&トルコギキョウ
まだまだ沢山の花々があなたを癒そうと待っています。
花を身近に置いて、心身とも健康に楽しい毎日をお過ごしください。
あなたを癒してくれる、素敵な花がみつかりますように❤
参考資料
- 『メディカル・フラワーセラピー~心も体も健康になって、運気も上がる!』 假屋崎省吾/著 孫維良/著 かざひの文庫
- 『心と体を癒す花療法(フラワーセラピー)~花の色、香り、形が放つ「気」で健康に』 片桐義子/著 ブティック社
「バラ色のまち」の意外な理由
フランス南西部、ミディ・ピレネー地方にある「トゥールーズ」はパリから南へ600kmに位置する、フランスで4番目の大都市です。この町はカスレ(いんげん豆と鴨などの肉を長時間煮込む郷土料理)やフォアグラの産地として有名ですが、他にもコンコルドやエアバスなどの工場を有す航空産業の拠点であり、多くの大学がひしめく学生都市でもあるという、何とも様々な顔を持つ不思議な町。そしてもう一つ。「バラ色のまち」とも呼ばれています。バラの産地という訳でもないのに、なぜ「バラ色」と言われるのでしょう。
かつてフランスでは建物は石建築が主流でした。しかしトゥールーズでは町を流れるガロンヌ川の岸や丘から粘土が取れ、レンガを焼くことができたのでレンガ建築が行われました。この粘土がピンク色をしていたため16世紀以来赤レンガ・赤い瓦屋根の建物が増加し、街並みがピンク色に染まりました。その鮮やかな色から「バラ色のまち」と呼ばれるようになったのです。当時の建物は現在でも残されており一般公開されているものも。町のシンボルである赤レンガのキャピタル(市庁舎)はライトアップされ、幻想的な姿を見せます。